プログラムについて

メディア芸術クリエイター育成支援事業は、若手クリエイターの創作活動を支援することにより、次世代のメディア芸術分野を担うクリエイターの水準向上を図るとともに育成環境を整備します。また、メディア芸術分野における国内外のクリエイター同士の交流を推進し、交流機会を通じた国内クリエイターの育成を促し、その成果を国内外に広く発信することで、我が国メディア芸術水準の向上と発展に資することを目的としています。

【国内クリエイター発表支援プログラム】は、3年以上の活動歴を有する概ね40代までのクリエイターを対象にメディア芸術分野での作品の発表企画を募り、専門家からのアドバイスをはじめとした育成支援、他のクリエイターとの交流支援、発表に係る経費など、国内外およびオンライン公開等での発表機会の実現を支援します。

概略

メディア芸術分野(メディアインスタレーション、ゲーム、アニメーション、マンガ等)の作品発表の企画。なお、作品の発表場所は、国内外を問いません。

支援予算額:上限100万円

支援内容

レベルアップサポート 企画内容に基づき、専門家で構成されたアドバイザーから作品形態に応じた発表に向けたアドバイスの機会を提供します。

広報協力 企画について、本事業のウェブサイトや SNS 等で広報連携を実施します。成果発表イベント時には企画を紹介するリーフレット(日英)を作成予定です。

クリエイターとの交流 他のクリエイターとの交流の機会を提供します。

発表サポート 企画内容に応じた発表支援。支援額(会場・機材レンタル費、翻訳費、運搬費、印刷費等)は100万円を上限とします。支援額は提出書類等に基づき決定します。(決定された支援額を超えた額は自己負担とします。)
※ 経費は、事業の完了を確認した後に支給します。

年間スケジュール(予定)

募集期間                2023年4月25日(火)~5月31日(水)18:00 必着
書類選考                2023年6月上旬〜8月中旬
選考結果発表              2023年9月初旬(公式ウェブサイト内で発表)

採択後のスケジュール
採択企画プレゼンテーション      2023年10月
進捗発表プレゼンテーション      2024年2月

成果発表イベント
2024年2月17日(土)〜25日(日)(予定)

令和5年度 アドバイザー

岡部 美紀

独立行政法人国立美術館国立アートリサーチセンター国際発信・連携グループリーダー

早稲田大学政治経済学部、慶応義塾大学文学研究科(西洋美術史)修了後、世田谷美術館、横浜美術館にて学芸員として勤務。その後国際交流基金にて、ヴェネチア・ビエンナーレ、サンパウロ・ビエンナーレなど国際展における日本人作家の展示、海外主要美術館での展覧会のほかキュレーターの交流事業などを担当。2023年より現職。主な担当展覧会に、「亀裂」(1996、ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展)、「おたく:人格=空間=都市」(2004、ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展)、「東京:1955–1970」(2012–13、ニューヨーク近代美術館/米国)、「Life of Animals in Japanese Art」(2019、ナショナル・ギャラリー・オブ・アートほか/米国)など。

金築 浩史

展覧会エンジニア

1962年、島根県生まれ。91年、株式会社ザ・レーザーの入社面接時に東京都写真美術館準備室こけら落としイベントのステラークらのイベントを体験。その後、ARTECの設営・運営などメディアアートの展覧会を行う。93年よりフリーランス。現在に至る。近年の仕事に、「デザインあ 展」(2018–21、富山県美術館ほか)、「MANGA⇔TOKYO」展(2018–20、ラ・ヴィレット/フランス、国立新美術館/東京、大分県立美術館)、第25回文化庁メディア芸術祭受賞作品展(2022、日本科学未来館/東京)、文化庁メディア芸術祭25周年企画展(2023、寺田倉庫B&C HALL / E HALL/東京)などがある。

沓名 健一

アニメーター/アニメーション監督/アニメーション研究家

1983年、愛知県生まれ。名古屋学芸大学メディア造形学部映像メディア学科卒業。10代よりアニメーションをウェブ上で公開、それが業界人の目にとまり大学在学中からテレビアニメに原画として参加。卒業後フリーランスのアニメーターとして、原画、作画監督、キャラクターデザイナーとして活躍。デジタル作画の先駆者としてアニメーション業界では知られている。近年の代表作に、『ぶらどらぶ』(2021)、『火狩りの王』『魔法少女マジカルデストロイヤーズ』(いずれも2023)のOPアニメーション、絵コンテ、演出、作画監督など。

土佐 信道

明和電機代表取締役社長

1967年、兵庫県生まれ。92年、筑波大学大学院芸術研究科修士課程修了。93年に兄・正道とともに芸術ユニット「明和電機」を結成し、代表取締役副社長に就任。さまざまなナンセンスマシーンを開発しライブや展覧会など、国内外で広く発表する。2001年、前社長・正道の定年退職に伴い代表取締役社長に就任。09年、音符の形の電子楽器「オタマトーン」の商品開発。22年、「明和電機ミュージックマシーン店」を秋葉原にオープン。23年には明和電機としてデビュー30周年を迎えた。

森山 朋絵

メディア芸術キュレーター/東京都現代美術館学芸員

1989年より学芸員として東京都写真美術館の創立に携わり、映像メディア展を多数企画。2007年より現職。東京大学、早稲田大学ほかで教鞭を執り、ZKM、マサチューセッツ工科大学、ゲティ研究所招聘滞在後、アルスエレクトロニカ、NHK日本賞、第1回SIGGRAPH Asia議長を歴任。東京都現代美術館にて、名和晃平(2011)、吉岡徳仁(2013–14)、ダムタイプ(2019–20)、ライゾマティクス(2021)らの個展を手がけ、映像装置やテクノロジーと芸術の協働、展示支援システムの研究と実践を行う。日本バーチャルリアリティ学会大会フェロー。大阪芸術大学アートサイエンス学科客員教授。

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